日証金と東京証券取引所のデータについて

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東京証券取引所の週末残高と日証金の残高の違い

東京証券取引所が発表する週末残高は、制度信用取引と一般信用取引の合計残高を週ごとにまとめたものです。
信用取引の全体的な規模を把握するのに適しています。

一方、日本証券金融(日証金)が発表する融資残高・貸株残高は、主に制度信用取引に関連し、毎日更新される詳細なデータを示します。

これらは異なる目的と範囲を持ち、どちらが「正しい」かはユーザーのニーズによります。

東京証券取引所の週末残高について

東京証券取引所の週末残高は、信用取引の残高を週末時点で集計したもので、制度信用取引と一般信用取引の両方をカバーします。これは市場全体の信用取引の規模を把握するのに役立ちます。例えば、2025年4月1日時点の最新データはJPXの統計ページで確認できます。

日証金の融資残高・貸株残高について

日証金のデータは、主に制度信用取引に関連し、証券金融会社が提供する融資や貸株の残高を示します。
これは毎日更新され、市場の短期的な動きを詳細に追跡するのに適しています。
例えば、融資残高は投資家が借り入れた資金の残高、貸株残高は空売りなどに使用される株の貸し出し残高を指します。
これらのデータは日証金の公式発表で見ることができます。

データの取り扱いについて

  • 取引量の全体像や長期的なトレンドを知りたい場合は、東京証券取引所の週末残高が適切
  • 日々の細かい動きや制度信用取引に特化したい場合は、日証金の融資残高・貸株残高が役立つ
  • 両者は補完的な関係にあり、目的に応じて使い分けることが重要
日証金のデータは制度信用取引に限定されるため、一般信用取引の動きは東京証券取引所のデータに依存
信用取引の全容を理解する上で両者のデータを組み合わせることが有効であることを示唆

東京証券取引所と日証金のデータ比較

東京証券取引所の週末残高と日証金の融資残高・貸株残高は、以下の点で異なります

項目
東京証券取引所の週末残高
日証金の融資残高・貸株残高
対象
制度信用+一般信用
制度信用のみ
更新頻度
週ごと
毎日
目的
市場全体の信用取引規模の把握
制度信用取引の詳細な日々の動き
データの範囲
残高の合計(制度+一般)
融資と貸株の残高(制度のみ)

 

東京証券取引所の制度信用残と日証金のデータが異なる理由

当サイトで表示している、信用残について、制度信用の残高の数値が一致しないのはおかしい、といった問い合わせがありますが、そもそもの1次情報が異なっているからです。

データ収集のタイミングの違い

東京証券取引所では、週末の時点で取引参加者から報告された残高のスナップショットを元に集計しています。
一方、日証金が発表する制度信用関連のデータは、日々の融資・貸株の取引実績や決済処理を反映したものです。
つまり、各社が集計する「締めの時間帯」や「調整事項」のタイミングが異なるため、同じ日でも若干のズレが生じる可能性があります。

対象範囲・算出方法の違い

東京証券取引所の週末残高は、制度信用取引と一般信用取引の両方を含む全体の取引量を表示しています。
一方、日証金のデータは、証券金融会社が提供する融資や貸株の残高(=制度信用に特化した部分)のみを反映しています。

さらに、それぞれの機関では、残高の計上方法や調整のルール(たとえば、キャンセルやロールオーバーの取り扱いなど)が内部的に異なるため、厳密な1対1の対応関係は成立しません。

内部処理の違い

金融機関内部で行われるデータ処理や報告基準も機関ごとに定められており、たとえば市場参加者側の実取引残高と金融機関が内部的に算出する融資残高とでは、細部で計算方法が変わることがあります。

結果、同じ「制度信用」と呼ばれても、実際の算出に使われる取引データや補正項目が違うため、数値が一致しなくなるのです。

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